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LOGICMA

僕の思想とミニマリズムとライフハックを垂れ流す自由なブログ。

卒業生の僕が、未だ謎の多い「高専」の実態について話そうと思う。

 

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はじめに

高専とは

高専」という学校を知っているだろうか?

 高専とは高等専門学校の略称だ。Wikipediaで調べるとこう書いてある。

 高等専門学校(こうとうせんもんがっこう)は、後期中等教育段階を包含する5年制(商船に関する学科は5年6か月)の高等教育機関と位置付けられている日本の学校[1]

主に中学校卒業程度を入学資格とし、修業年限5年(商船学科のみ5年6か月)間の課程のもと、主に工学技術系の専門教育を施すことによって、実践的技術者[注釈 1]を養成することを目的にした教育機関である。

(Wikipediaより)

 つまり、中学卒業後に通う5年制の工業高校のようなものである。

きっかけ

僕はこの高専に入学、5年間の在学期間を経て卒業したのだが、世間には何故か高専のあることないことが噂として独り歩きし、その実態がつかめないことが多い。

 そこでこの記事では、世間でよく言われる高専の噂を集め、僕の答えられる範囲で回答しようと思う。もし、この記事を高専に入学しようか迷っている中学生やその保護者が目にするようなことがあれば、一つの意見として参考にしていただきたい。

ちなみに、僕は高専の偉い人の回し者ではないので、高専の悪い点もどんどん挙げていこうと思う。母校にバレたらたぶん怒られるので、特定行為はご遠慮願いたい。

 高専のウワサ

その①:留年が多い→◎

高専には留年生がめちゃくちゃ多い。2留、3留する人も珍しくなく、年度や学生の質によって差があるが、40人クラスの中で毎年3~4人は留年すると考えていい。5年間一度も留年せずに卒業できる人は全体の約2/3で、残りの1/3はどこかで留年する。一般高校の留年率は0.3%だと言われている為、高専は高校の約100倍留年しやすいと思って間違いない。

 ただし、留年生が多いのは高専での勉強を甘く見ている輩が毎年いるためである、と僕は思う。留年する人というのは就職がいいからと安易な理由で高専を進学先に選択し、授業は寝て、課題は出さない、成績はいつも赤点ギリギリみたいな奴がほとんどだ。少なくとも僕の周りでは真面目に勉強してる奴は留年しなかったため、僕はこの数字ほど留年しやすいとは思わない。

その②:5年間で学部卒業と同等の学力が身につく→△

これはよく学校紹介のパンフレットなんかに書いてある謳い文句だ。「工業高専では高校1年生から専門的な教科を学び始めるために、5年生には4年制大学工学部の卒業生と同等の学力が身に付きます」というふうに書いてある。

これは少し難しいところがある。確かに、高専の講義の中で出てくる内容は専門的なため、部分的に見れば大学の講義で扱うレベルの内容を学習することがある。しかし、その一部の知識だけを見て同等であるというのはいささか言い過ぎである気がするし、平均的な高専生と平均的な大学生の学力を比べた場合、僕は99%大学生が勝つと思う。正しくは「専門的な事柄において、大学と同等、もしくはそれ以上の講義を行うことがある」ぐらいなんじゃなかろうか。

その③:就職が高校や大学に比べ簡単だ→○

高専の就職は非常に簡単である。僕は大学への進学を選択したが、就職を希望した友人は1社だけの面接で続々と希望の企業に内定をもらっていた。僕の母校では就職希望の学生20人に対し400名分の求人が来たため、就職倍率は約20倍となった。学生が就職したい企業を20社の中から選べるような状態である。他の高専では30倍、40倍なんてところもあるらしい。就職氷河期なんてなかったかのように、毎年高専には求人が殺到する。

 ただし、これにも少し落とし穴がある。それは、高専本科を卒業して就職した場合、一般的に大卒よりも待遇が良くない。ひどい場合は高卒に毛が生えた程度の仕事内容や給料で働かされる場合がある。しっかりと就職先の調査を行う必要がある。

その④:進学が優遇されており、簡単に国公立大学に進学している→△

高専の進路はおよそ50%が進学、50%が就職である。主に成績上位者が進学を選択するが、だからといってクラスで半分以上に入っていれば国公立大学に進学できるかというとそうではない。

それは専攻科と技科大という存在があるためである。まず専攻科は、本科を卒業した後に2年通い、更に専門的な知識を身に着けるという目的で設置された機関である。この専攻科は言ってしまえば高専の内部機関であるため、高専生の主要な進学先の一つではあるが大学と同等ではない、と僕は思う。高専の延長と考えてよいだろう。

また、技科大は技術科学大学の略称で、高専生の編入先として設置された大学である。学生のおよそ8~9割が元高専生という異常な大学で、これも高専の延長みたいなもので、専攻科と役割は変わらないのではないか、と僕は思っている。

僕の母校では50%の進学組のうち約25%は専攻科に進学し、約15%が技科大に進学していた。そのため、専攻科や技科大でなく、いわゆる普通の国公立大学に進学する学生はクラスの中でも上位10%程度の学生である。更にここから編入試験の対策を行い、面接の練習をした後、倍率2~6倍の難関を潜り抜けてやっと編入することができるのだ。こう考えると、高専に入ったからといて簡単に大学に編入できるわけではないことがお分かりいただけるであろう。

その④:女子が少なく、メガネとオタクが多い→○

一般的に高専には共学であるにもかかわらず女子がほとんどいない。最近は化学系、土木系の学科で段々と女子比率が上がっているところもあるようだけど、機械系、電気系では40人のクラスに女子が1人とか普通にある。0人のクラスもある。更にメガネとオタク率が異常で、特にオタク多すぎ問題に関してはオタクじゃないやつがいるのかってぐらいみんなオタク。ヤンキーっぽい見た目でも深夜アニメ見てるしイケメンでもスクフェスやらデレステやらやってる。オタクを許容しないと高専では生きていけないため、オタクキモイ、オタクな人と話すのも嫌って人は本気で高専に来ないほうがいいと思う。

まとめ

高専に向いているのは、芯がある人。

こんな感じで高専のことをまとめてみたのだが、参考になっただろうか。

 

僕自身、高専という特殊な環境に飛び込んでみて、様々なことを経験したが、けっこう進学先としては良いところだったんじゃないかと思う。グッジョブ中学生の僕。

ただ、僕のクラスでも何人かは高専の勉強についていけなかったり、やりたいことができなくて退学していった人がいた。高専に入って後悔する人を増やさないために、もし、高専への入学を考えている中学生がこの記事を見ているならば、一つだけアドバイスをしたい。

それは高専に向いているのは、自分の中に芯がある人だ、ということ。

芯というのは、たとえば将来プログラマになりたいという「夢」でもいいし、自分なら何とかなるだろうという「自信」でもいい。とにかく、ただ就職がいいから、進学がいいから、なんか面白そうだからというような安易な理由で高専を選んでほしくないと思う。

そして、もし高専に入学したならば、高専という特殊な制度を精一杯活用して、自分の人生をめちゃくちゃ楽しいものに作り上げてしまえばいいと思う。

 

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